中日は26日、春季キャンプに向け第1陣56人が中部国際空港から沖縄入りした。ドラフト2位の伊藤準規投手(18=岐阜城北)は野球漬けの1カ月を送る決意を示すとともに、休日はカラオケで気分転換するプランも披露。趣味はギター演奏という個性派ルーキーは、音楽の力を借りてオレ流超ハードキャンプを乗り切る。

 プロで活躍する夢を実現させるためなら、しばしの間“相棒”を手放すことなど、何のためらいもなかった。伊藤は1月10日の入寮以来、練習後は毎日のようにエレキギターを手にしていたが、キャンプ中の1カ月間は封印する。

 「1人部屋ではないですし、さすがに沖縄には持ってこれないですよ。沖縄には野球をしに来たわけですし、プロの投手としての土台をしっかり作りたいと思ってます」。

 キャンプが始まれば12球団一ハードと言われる練習が待っているが、リラックス法はすでに考えている。「休日には体を休めて、カラオケにでも行ってリフレッシュしようと思っています」。オンとオフのメリハリをつけながら、やはり好きな音楽の力は借りるつもり。気分転換して心身のエネルギーを充電する。

 キャンプは超スロー調整で臨むつもりだ。高校2年秋に右ひじを故障。再発防止のためにも、この時期は飛ばさないことを念頭に置いており、ナゴヤ球場での自主トレでもノースローで通した。沖縄でもコーチ陣に相談しながら、徐々に体を仕上げていくことになりそうだ。

 「キャッチボールや遠投から始めて、第2、3クールあたりからブルペン入りしたいと思っています。肩はすぐできるほうですし、開幕1軍よりも、焦らず下半身を強化して、しっかり土台を作りたいです」

 目指すはドラゴンズのエース。背番号18を背負ったルーキーはどっぷりと野球漬けの1カ月を送り、軽やかなリズムで夢へ走りだす。【福岡吉央】

 [2009年1月27日11時15分

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