日本ハム中田翔内野手(19)が今キャンプ中、紅白戦と練習試合にフル出場する見込みであることが3日、わかった。昨年1軍未出場の中田に対し、球団では、開幕1軍へ向けて実戦経験を積ませることが重要課題の1つと判断。鍛錬の場、アピールの場として、背番号6は試合に出続ける。

 キャンプイン以降、全体練習前の特守と居残り練習を欠かさず続ける中田だが、体を休める暇はない。福良ヘッドコーチは「そりゃあ(実戦に)全部出す方向でいます。試合でどれだけできるか」と、9日の紅白戦からオープン戦直前の26日ロッテ戦まで、11試合組まれている実戦へフル出場させる方針を明かした。

 中田にとっては勝負の日々になる。梨田監督はキャンプイン前から「フリー打撃やノックで相当やれるのはわかっている。あとは実戦」と評価してきた。阪神、ヤクルトなどとの練習試合の中で首脳陣が見極めていくことになる。

 練習中の三塁手に固執することはない。福良コーチは「(同じ三塁手の)小谷野もいるし、そういうときは一塁で使うことも当然ある。サードだけでいけるかどうかというのもある。一塁も経験しておかないと」と、1軍出場へ向けた“現実路線”も視野に入れる。

 この日はライナーの打球や右方向を意識してフリー打撃に取り組み、37スイングで柵越えなしと数字的には寂しい内容。特守で右手中指にボールを当て裂傷を負ったが「全然大丈夫です。明日は問題ない」と気迫はみなぎっている。まずは最初の紅白戦となる9日に向けて、基礎練習で実力を蓄えていく。【本間翼】

 [2009年2月4日9時45分

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