ポリシーは一夜明けても変わらなかった。日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)が9日、今季から導入される「15秒ルール」に徹底抗戦の構えを見せた。8日のシート打撃で、サイン交換中に違反を指摘され「野球にならない」などと疑問視。加藤コミッショナーの発言を伝え聞いたが、納得できずに「オープン戦が終わったら(導入は不適と)分かる」と姿勢は変わらなかった。

 名護キャンプ第2クール最終日。朝から、テンションは上がっていた。「(試験的に)『これでどうですか?』ならともかく『こうやれ』ですから。野球は考えるスポーツでもありますから」と持論を展開した。楽天岩隈らが同意してくれたことも、追い風になった。「やっぱりみんなそう思っていると思いますよ」とかたくなな態度は貫いた。

 打者との駆け引きが簡略化され、野球の面白さの1つを失いかねないことを心配するのが一番。だが別の観点からの“矛盾”もある。公認野球規則(8・40)は無走者時の投球制限時間は「投手が打者と正対してから12秒以内」と明記。日本では同じ野球でもプロとアマで“2種類のルール”が存在することになる。

 野球の国際化が叫ばれている中で日本、特にプロにだけ適用されるというのは、時代に逆行しているともいえる。これまでも日本では無走者時でもセットポジションなら完全静止、2段モーション禁止など、世界基準との「ズレ」があり、混乱を招いた。試合時間短縮のため、頻繁に打席を外す打者への注意を審判が厳格に行ってこなかったという現状もある。ダルビッシュは「家族も子どももいますから」。投手の立場、野球の未来も考え、とことん戦っていく腹を決めた。【高山通史】

 [2009年2月10日10時56分

 紙面から]ソーシャルブックマーク