中日の先発候補中田、小笠原、朝倉、吉見、チェンが13日、打撃投手として登板し、開幕投手争いがいよいよ本格化してきた。

 吉見はブルペンでの投球を加え自己最多の310球を投げた。沢井、小山に64球を投げた後、1時間以上にブルペンにこもった。昨キャンプのこの日と同じ2月12日に250球を投げたが、その自己記録を大幅に更新。「ある程度投げようとは思っていましたが300まで投げるとは思わなかった。途中からは無の境地でした。どこにも力を入れずに投げられた」。森バッテリーチーフコーチが撮影した映像で投球フォームもチェックした。

 チェンも負けてはいなかった。野本、新井に約60球を投げた後、ブルペンでの投球を加え計283球。「下半身のバランスを考えて投げました。久しぶりに左打者と対戦しましたがコースも厳しくいけたし、低めを意識して投げられた」と振り返った。

 中田も中村一、岩崎達に計65球を投げ、安打性の当たりを8本に抑えた。小笠原、朝倉もブルペンでフォームを固めた。

 スタンドで見守った阪神嶋田スコアラーは「今年も投手陣がいい。みんな力があるし、吉見もチェンも去年よりも活躍するんじゃないか」と警戒。巨人田畑スコアラーも「チェンは真っすぐも来ていて順調そのもの。今年もやっかいな感じ。中田もまとまろうとしている」と成長を認めた。

 第3クールからいよいよ実戦が始まる。2軍では山本昌らもマイペースで調整しており、4・3に向けた戦いはさらに激しさを増す。【福岡吉央】

 [2009年2月14日12時12分

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