<オープン戦:日本ハム8-4中日>◇14日◇札幌ドーム

 竜投大丈夫?

 中日のオープン戦チーム防御率が、ついに12球団ワーストの5・35となった。日本ハム戦で、先発山井大介投手(30)は4回1/3を6安打5失点でKO。2番手小林正、4番手の守護神岩瀬も失点を重ね、3試合連続2ケタ被安打の11安打8失点で完敗した。開幕まで残り3週間を切る中、不安が膨らんできた。

 好調山井が日本ハム打線につかまった。2-1で迎えた5回裏無死一塁。バント失敗で2ストライクと追い込んだルーキー大野に、やや甘く入ったシュートを左越え本塁打された。さらに走者を2人ため無念の交代。直球は最速145キロをマークしたが、変化球の制球に泣き4回1/3で6安打5失点。「納得できる球もあったけど打たれたのは事実」と硬い表情で話した。

 痛いKOだ。キャンプは2軍スタートだったが、一歩一歩階段を上ってきた。オープン戦では2回、3回と登板イニングを伸ばし、3度目のこの日は昨年4月17日巨人戦(ナゴヤドーム)以来の先発。好投すれば開幕ローテがグッと近づいていた。「周りも悪い?

 みんなキャンプの疲れが出てるだけでしょう。僕はしっかり調整することしか考えていない」と、もどかしさを隠さなかった。

 中日の開幕ローテーションが見えてこない。今季は先発5人制で臨むが、オープン戦で各投手がつまずいている。この日はリリーフ陣も失点を重ね、チーム防御率は12球団ワーストの5・35まで上がった。2番手小林正に加え、6日ぶりに登板した守護神岩瀬まで1回3安打1失点し“投壊現象”が際立っている。森バッテリーチーフコーチは「何も言わん」と口をつぐんだ。

 谷繁、井端ら主力野手が万全でないだけに、シーズン序盤は投手陣にかかる負担が大きくなる。このまま開幕を迎えるわけにはいかない。かつての投手王国が苦しんでいる。【村野森】

 [2009年3月15日10時52分

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