<オープン戦:日本ハム8-4中日>◇14日◇札幌ドーム
日本ハムのドラフト1位大野奨太捕手(22=東洋大)が、パ・リーグ新人一番乗りとなる本塁打を放った。中日とのオープン戦で、5回無死一塁の場面で左翼ポール際へ飛び込む1発。本拠地デビューを自身のアーチで飾った。直前のバント失敗など課題も残しており、開幕1軍入りへ猛アピールを続けていく。
笑顔が少し引きつっていた。初見参の札幌ドームで、地元ファンの待つ左翼席へかけた“プロ入り初アーチ”。パ・リーグ新人第1号を放った大野だが「うれしい気持ちと悔しい気持ち。決めるところは決めなくちゃいけない。申し訳ない気持ちです」。笑顔満開…とならなかったのは、デビュー弾のわずか数分前にかいた冷や汗が原因だった。
5回無死一塁、8番打者の大野にはベンチから送りバントのサインが出た。しかし、初球を空振りし、2球目もバックネット裏に転がるファウルで失敗。梨田監督も「形が悪いね。姿勢を正してやらないと」とおかんむり。ファンからは「しっかり送れ!」の厳しい声も浴びせられた。
だが並の新人とはひと味違った。カウント2-1となった5球目の内角変化球に体を回転させ、左翼ポール際まではじき返す1発。「最低でもランナーを進めようと思っていました。バットがうまく出てきました」。ヒーローインタビューでは、スタンドの反応は大きな拍手に変わっていた。
アピールを続けても、目標の開幕1軍は当落線上にある。この日途中出場の高橋、鶴岡もそれぞれ1安打を放った。梨田監督は「いい競争。ただ(登録メンバーは)守備、走力、打撃などバランスもある。大野の1軍?
どうなるかわからない」と説明する。1軍でベンチにいるのと2軍戦出場、新人にとってどちらも大切な経験になるだけに、さまざまな点を考慮し判断されるもようだ。
大野自身も理解している。「今置かれている立場で、できることを1つ1つクリアしていくだけ。こうやって経験することが成長になるし、(試合に)出させていただいているだけで感謝です」。挑戦はまだまだ続く。【本間翼】
[2009年3月15日11時57分
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