<阪神8-2広島>◇8日◇甲子園
アニキすごいゾ!
阪神金本知憲外野手(41)が8日広島戦(甲子園)で、40代選手としてはプロ野球史上初の3打席連続本塁打を記録した。1回、右中間へ先制3ラン。3回にはセンター右へ2ラン、5回には右翼席へソロと、鮮やかな3連発を放った。公式戦1試合3発は初体験。4打数4安打7打点と爆発し、開幕から自己最多タイの5試合連続打点(計16打点)もマークした。前夜が逆転サヨナラ打なら、この夜は記録ずくめの1発攻勢。主砲のバットが真弓阪神を初の連勝へ導いた。
神懸かり的だった。甲子園の虎党の絶叫の中、下柳とともにお立ち台に立った金本は「何年かに1度あるかないかの日が、今日でした…」と胸を張った。シーズンで自身初となる3打席連続アーチ。40代ではプロ野球史上初の偉業を本拠地で刻んだ。
3発は金本にとって越えられない「壁」だった。1試合2本塁打は過去に32度記録している。これはセ・リーグの現役1位。しかしあと1本は、未知の領域だった。金本本人も自覚していた。「なぜか3発目がなかなか出ない。3本も打てるもんじゃないし、意識してしまうのかな。打ったら引退してもいい」。フルイニング出場の世界記録を持つ男が「引退」の2文字を口に出すほどだった。
しかし、41歳でついに達成した。1回、1死二、三塁で斉藤の139キロを先制3ラン。広い甲子園の右中間へ驚きの弾丸ライナーで運んだ。2打席目の3回には1死一塁からセンター右へドカン。5回には右翼席へソロを放った。ファンの夢を乗せた7回の4打席目は右翼ポール際へ大飛球を放ったが、ファウル。惜しくも4連発は逃したが、右前へ適時打を放った。「狙ったんですけどファウルになった。それよりも勝ってよかった。連勝が何よりです」とニヤリ笑った。
日々の向上心が快挙につながった。手術した左ひざや右足内転筋の状態を懸念して、首脳陣は「万全ではない」と口をそろえる。それでもこの日、金本は試合前に下半身の筋力トレーニングで汗を流した。権田トレーナーは「調子がいいときの証拠」という。故障と向き合い乗り越えてきたからこそできる調整だった。
春季キャンプから取り組んできた新打法の成果も出てきた。「軸足(左足)への体重の残し方やバランスがポイント。これができれば、あとひと伸び加えることができる」。すべての打席で勝利へのこだわりが出ていた。「相手の4番がすごいと、すごく燃える。負けたくないから」。古巣広島の4番栗原の活躍を刺激にしていた。広島時代の95年8月以来の7打点。開幕から5試合で23打数13安打で打率5割6分5厘、4本塁打、16打点。真弓監督は「すごいです」と、脱帽だった。
連勝を演出し、チームにも勢いが出てきた。「(開幕戦の)大阪ドームではいい形がつくれなかった。連勝したので、これをきっかけにいい形ができるようにしたい」。頼りになるアニキが、甲子園のファンに快進撃を誓った。【田口真一郎】
[2009年4月9日9時4分
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