右ふくらはぎを痛め2軍調整中の中日谷繁元信捕手(38)が、28日のウエスタンリーグ・ソフトバンク戦(ナゴヤ球場)で実戦復帰する。実戦は4月7日ヤクルト戦(神宮)で故障して以来。27日、ナゴヤ球場でランニングなどを行って足の状態を確認した谷繁は「明日から行く」と自らGOサイン。あくまで実戦後の状態次第だが、早ければ29日にも1軍合流の可能性が出てきた。

 ついに正捕手が実戦に戻ってくる。2軍の練習休養日となった27日、ナゴヤ球場で軽いランニングと治療を終えた谷繁は「明日から出るよ。まずは守れるかどうか」と話した。2軍戦ながら右足ふくらはぎを故障した4月7日ヤクルト戦(神宮)以来、3週間ぶりの実戦復帰だ。大事を取って3イニング程度の出場となる見込みだが、明確なテーマを持って臨む。

 予想以上に早い回復だった。登録抹消された際には肉離れの症状もあったため1カ月以上に及ぶ長期離脱の可能性もあった。だが、住田コンディショニングコーチと二人三脚でリハビリメニューを消化。20日には屋外でのフリー打撃を再開。前日26日にはフリー打撃の際に実戦を想定してマスクをかぶった。「ずっと前からこのくらいには(実戦に復帰する)という予定をトレーニングコーチと相談して立てていた。今のところ、その通りにきている」。故障直後から冷静に復帰への青写真を描き、計画を進めてきた。ベテランならではの自己管理と綿密な計算だった。

 チームは先週、阪神、巨人を相手に2カード連続で勝ち越した。谷繁が「落ちついてきたんじゃないかな」と言うように、正捕手離脱直後の大不振からは脱出したように見える。ただ25日の巨人戦(東京ドーム)では2点リードの9回裏に逆転されて敗れるなど勝ちゲームを落とすケースも目立つ。小山、小田ら控え捕手は奮闘しているものの、守備の要である谷繁不在ではやはり本来の「落合野球」とは言えない。

 捕手はふくらはぎに負担のかかるポジションのためあくまで実戦後の状態次第だが、もし首脳陣が復帰を優先させれば、29日にも1軍合流の可能性がある。20試合を終えた時点で10勝10敗、勝率5割の2位と我慢強い戦いを続けているオレ竜。正捕手・谷繁がこのまま順調に復帰すれば、上昇のきっかけとなりそうだ。【鈴木忠平】

 [2009年4月28日10時57分

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