<楽天2-1日本ハム>◇29日◇Kスタ宮城
大人の対応が、歯がゆさの証しのようだった。日本ハム梨田昌孝監督(55)は、節目を飾った野村監督への敬意の言葉で、会見を締めた。「思い出になるいいゲームだったんじゃないかな。マー君だし天皇誕生日(祝日の旧名称、現・昭和の日)だし、一生忘れない」。難攻不落の田中をあと1歩まで追い詰めたが、1点差での競り負け。最後は引き立て役を受け入れ、持ち上げ続けた。
2つの分岐点で、お粗末なプレーが響いた。まずは1回無死一塁。2番糸井が初球、送りバントを失敗して捕邪飛。完全に後押ししてしまった。1点を追う6回無死一塁でも、バントの名手・田中がカウント0-1からファウル、まさかの空振りのバント失敗で、追い込まれた。強攻策をとらざるを得ず、空振り三振でチャンスはしぼんだ。
1回は安打、6回は失策で先頭打者が出塁した。立ち上がり、相手のミス-。好投手を攻略する要所で“自滅”し、逆に勢いに乗せてしまった。わずか4安打で11三振を喫したが、狙い通りのロースコアの展開へ持ち込んだ。だがスレッジのソロで抵抗しただけで、本来の小技も絡めた攻撃へと、つなげられなかった。梨田監督も「負けは何でも一緒。(田中が)完全試合でもしてくれれば」と、ちょっぴりヤケになるほど不快指数はあった。
楽天に再び、首位に並ばれた。梨田監督は「いい投手はバントも難しい。監督がダメ」と選手をかばったが、本音ものぞかせた。得点圏に走者を進めて「プレッシャーをかけたかったけれど」。楽天は同じく無死一塁の6回、犠打を絡めて2点目を奪った。結果論だが、バントで明暗がくっきりと分かれた。野村監督フィーバーでかすんだが、そちらにだけ目を奪われてはいけない、反省すべき1日だった。【高山通史】
[2009年4月30日9時38分
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