<ロッテ5-2オリックス>◇30日◇千葉マリン

 初球の速球でタイミングを計った。延長11回の打席。ロッテ井口資仁内野手(34)は「これならいける」と集中力を高めた。3球目、真ん中低めの速球を確実に仕留めた。バックスクリーンへのサヨナラ3ラン。前日、左大腿(だいたい)四頭筋損傷で全治3週間の診断を受けたとは思えないほどの仕事だった。

 この日の練習次第では登録抹消もあり得た。だが、バレンタイン監督の前で快音を連発。「守備は無理ですが、打つことはできます」。直訴も実り、DHながら4試合ぶりの先発出場が決まった。「全治3週間って言われたけど、ぼくはそこまでひどいとは思わなかった。出られる以上はプレーしたいんでね」と、この日は朝9時に都内の病院へ行き、高圧酸素カプセルに入り、回復に努めた。試合に向けて、できる限りのことはするプロの準備だ。

 チームは内部の問題が噴き出して、なかなか波に乗れないが、吹き飛ばす一打だった。バレンタイン監督は「選手の健康のことで悩んでいる。まだ心配しています。完治したわけではないから。でもいいスイングをしてくれたね」。休ませたい気持ちと、勝負強さに頼りたい気持ちの中で、試合後も揺れているようだった。【竹内智信】

 [2009年5月1日8時22分

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