<ロッテ2-6楽天>◇9日◇千葉マリン
これぞエースだ。楽天岩隈久志投手(28)がロッテ7回戦に先発し、7回5安打1失点の好投で今季4勝目、敵地13連勝をマークした。2回には3連続四球で押し出しを与えるなど苦しんだが、徐々に本来のリズムを取り戻し、味方打線の援護を呼んだ。124球は今季最多で、野村監督も絶賛する粘投だった。チームは単独首位を守り、野村監督の監督通算5割に再王手をかけた。
自分の体を信じて投げた。100球を超えても衰えない球威を、岩隈自身が一番強く感じていた。同点の6回2死二塁のピンチ。勝負どころで選んだのは力だった。「ここ一番だったので」と腕を振った113球目の直球は、この日最速タイの148キロ。狙いより甘く入っても、ベニーにかすらせなかった。もう心配はいらない。完調に近づきつつあるボールは裏切らなかった。
苦難と重圧を力に変えた。立ち上がりから微妙なコースに球審の手が上がらず、ボール先行になった。2回には1死一塁から、まさかの3連続四球で押し出し。マウンドで思わず藤井に「(外れたのは)コース?」と聞く場面さえあった。当然球数は増え、7回で今季最多の124球。それでも「気持ちは常にそう思っていないと」と、8回のマウンドに向かう準備をした。野村監督は「今日はまだ行けますと言っていた。点差もあったから強制的に代えた」と説明した。
前夜、味方の失策から連勝が止まり、この日負ければ4月15、16日以来の連敗。同一カード3連敗ともなれば、チームの勢いは急激に失われる。絶対に負けられない試合だからこそ、続投を志願した。この日の勝利で千葉マリンは05年9月以来の8連勝で、ビジターも13連勝。逆境での強さも見せつけた。
エースの力投でチームは再び貯金8。野村監督の通算勝率5割復帰にも再王手をかけた。野村監督は「悪けりゃ悪いなりに抑えるのがエース。少し責任感が出てきたんじゃないの。前向きで頼もしい限り。エースの存在感を中心にチームは機能する」と称賛した。岩隈も「腕は振れていたし、いい感じだった。これからも徐々に状態を上げていければ」と手応えを感じた。WBCの激闘による疲労からも、ようやく解放されつつある。球数の不安も解消された。絶対的エースが全開になる季節は、すぐそこまで迫っている。【小松正明】
[2009年5月10日8時34分
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