19日から導入して5年目の「日本生命セ・パ交流戦」が開幕する。セ・リーグで首位を快走する巨人は、先発ローテーションを再編成し、交流戦で独走態勢を整える。札幌への移動日となった18日、原辰徳監督(50)は「先発は5枚でしょう」と、交流戦は中5日で先発5人で回す構想を明かした。今季先発で2勝を挙げた福田を中継ぎへ配置転換し、先発陣は好調をキープする高橋尚、グライシンガー、ゴンザレス、内海、東野の5人。開幕戦の日本ハムとの“首位対決”では高橋尚が先発する。

 インフルエンザ対策のマスク越しに、原監督は言葉に力を込めた。「(交流戦を)いいステップアップの材料にしたい。日程があきますので、先発は5枚でしょう。みなさんが思っている通りです」と交流戦の投手陣構想を明かした。

 開幕ローテはグライシンガー、内海、東野、高橋尚、福田の5人でスタートした。5月上旬にゴンザレスが昇格し、3戦3勝と安定感を見せ、先発陣の一角を勝ち取った。一時的に6人になったが、交流戦は最大4連戦。福田を中継ぎに配置転換し、中5日とはなるが、好調の先発5人で盤石な態勢を敷く。

 先陣を切るのは、絶好調の高橋尚だ。2年連続で交流戦の開幕投手を務めることが濃厚な左腕は6日に1軍に戻って以降、2試合連続で2ケタ奪三振。ともに2失点と安定した投球。この日は、短距離ダッシュで汗を流し登板に備えた。19日に対戦する日本ハムはパ・リーグ首位。チーム打率2割9分3厘と好調だが「うちの打線もいいし、それを信じて投げます」と冷静に話した。

 2戦目に先発予定のグライシンガーも「不動心」で挑む。「(打線が)好調だろうと不調だろうと、1球1球丁寧に投げるだけ。交流戦の優勝を目指して戦いたい」と意気込んだ。2位ヤクルトとは3・5ゲーム差だ。原監督は「主導権をしっかり握ることです」と手綱を締めた。3年前は失速した交流戦だが、今年は一気に勢いを加速させ、V街道へと突き進む。【久保賢吾】

 [2009年5月19日8時25分

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