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虎の救世主ブラゼル気合満点実戦デビュー

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 交流戦最下位転落のトラに朗報だ。新助っ人クレイグ・ブラゼル内野手(29=米独立リーグ、セントポール・セインツ)が2日、2軍で実戦デビューを果たした。四国・九州IL香川との交流戦(鳴尾浜)に4番一塁で先発出場。第1打席でいきなり右適時打を放って3打数1安打1打点の活躍。三振を喫した場面では相手投手をにらみつけ、ベンチから放送禁止用語で口撃するなど気迫満点。3日の2軍戦を経て、いよいよ5日オリックス戦(甲子園)で正式デビュー。トラの救世主よ、本塁打量産、そして勝利を届けてくれ!

 真弓阪神に数少ない明るい材料を届けたのは、この男だった。この日の2軍戦に、ブラゼルが4番一塁でスタメン出場。注目を集めた来日初実戦で、即座に答えを出した。

 見せ場はいきなり巡ってきた。初回1死一、二塁の好機。カウント2-2から、内角低めの直球を引っ張った。力で運んだ打球は一、二塁間を抜けて先制の右前適時打になる。本人は「実戦から遠ざかっていた中で、打点も挙げられてよかった。走者を帰すのが仕事だよ」と胸を張った。八木2軍打撃コーチは「2ストライク追い込まれてから、直球をフェアゾーンに飛ばせた」と評価。第2打席は左飛だった。

 打撃以上に気迫で周囲を驚かせた。“事件”は第3打席の直後に起きた。左腕松居の外角低めのスライダーに、空振り三振を喫した。注目の新助っ人から三振を奪い、興奮した相手は自然とガッツポーズを出した。この行為に激高したブラゼルはマウンドの松居をにらみつけた。しかし、それでも怒りは収まらない。

 ベンチに帰ると中指を突き立て、放送禁止用語を叫んだ。「試合に出たことで興奮した。打席に入ってエネルギーが出ていただけ」。たとえ2軍戦、相手がだれであろうと真剣勝負の世界に入っていた。静かな印象が強い阪神に最も必要とされる“気迫”が、この助っ人には完備されていた。

 「1カ月半ぶりだったので、普通にできてよかった」という一塁守備も不安はなく、軽快なグラブ裁きを見せた。気をよくしたブラゼルは、ベンチへの帰り際にボールをスタンドに投げ入れたほどだ。

 1軍はこの夜の楽天戦に敗れ、1分けをはさんで今季5度目の3連敗を喫した。平田2軍監督は「悠長なことは言ってられない。早く試合勘を取り戻さないと。そのあとは、1軍が決めること」と説明し、3日の四国・九州IL選抜戦(鳴尾浜)でも3打席を目安に出場する予定だ。

 今季途中入団した日本復帰組の助っ人は、オーティズ(ソフトバンク)、マクレーン(広島)ともに初戦で本塁打を放っている。元西武のブラゼルも、デビュー予定の5日オリックスでド派手なアーチが期待される。心技体とも準備を整えた男が、いよいよトラの救世主となる。

 [2009年6月3日11時0分 紙面から]


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