<横浜7-12西武>◇6日◇横浜

 「ナベQ」西武が「オバQ」横浜に打ち勝った。今季初の5本塁打の1発攻勢で、両軍8発が飛び交う乱打戦を制した。パ・リーグのキングを独走する中村剛也内野手(25)のバットが号砲だった。

 1回、中島の先制二塁打の後、特大の19号3ラン。早々と追うのをあきらめた左翼内川のはるか頭上を越え、ボールは場外へ消えた。「そんなに打てる当たりじゃないですよ。球場がせまいのか、ここは飛びますね」。4番の仕事、長距離砲としての欲求が満たされた男の表情に充実感があふれた。

 打線は4番のバットで勢いに乗って、続く2回には伏兵の銀仁朗も左中間へ場外弾。8回にはGG佐藤が9号ソロ、試合を決めたのは栗山だった。2回に3試合連発となる6号ソロを右翼席へ運び、1点リードとなった9回には、バックスクリーン右にダメ押し2ランを放った。一塁走者の片岡が再三けん制を受け「投手が走者を気にしていたので、思い切って直球を振りました。3試合で4発?

 本塁打はおまけみたいなものです」と笑った。

 中村と栗山には忘れられない思い出がある。昨年から定着したアーリーワークは、同期入団の2人には新人時代もノルマだった。毎朝早くから、田辺2軍打撃コーチのもと、水を含ませて重くしたボールを打ちまくった。ボールのにおいが室内練習場に充満し「マジでくさかったです」と声をそろえる練習が、原点だった。

 多くの選手が夏バテする季節ほど、2人は調子を上げる。豊富なスイングでつちかった体力が、生きてくる。中村が本塁打王、栗山が最多安打のタイトルを獲得した昨年も、夏場から成績を伸ばした。チームは5連勝で勝率も5割に戻した。2年連続20号に王手をかけた中村は「このペースでいければいいです」と涼しい顔だった。【柴田猛夫】

 [2009年6月7日8時19分

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