日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)が「先発特権」の返上を示唆する太っ腹ぶりを見せた。29日、「マツダオールスターゲーム2009」(第1戦=7月24日・札幌ドーム、第2戦=同25日・マツダスタジアム)のファン投票と選手間投票の最終結果が発表され、2年連続2部門トップ、3年連続で選出された。第1戦は本拠地開催で通例なら先発が決定的だが、監督推薦での出場が濃厚な駒大苫小牧出身の楽天田中へ配慮し「先発やりたいというなら別にいい」と譲る意向があることを明かした。マー君との心温まる師弟愛で全パ・リーグ、夏の祭典の盛り上げに一役買う。
辛口トークを連発してきた後輩の「里帰り」を飾る、おとこ気を見せた。余計なことに執着しないダルビッシュは、年に1度の球宴に対しての姿勢も一緒だった。ファン投票&選手間投票、2年連続で「2冠」で選出。本拠地移転後、初の球宴開催となる札幌ドームでの第1戦、全パの先発投手の最有力候補だが“辞退”も、いとわない考えがあった。
ダルビッシュ
あいつが先発をやりたいと言うなら、別にいいですよ。高校時代、北海道でやっているし。僕は(先発でなくても)いいんですけど。
田中は成績、人気を加味すれば、7月6日発表の監督推薦で選ばれる可能性が高い。第2の故郷での登板を希望すれば、大役を譲る寛容な思いがあることを明かした。
夢舞台を盛り上げる、コンビになる。今や日本を代表する投手に成長したダルビッシュ。田中は05年夏、駒大苫小牧2年時に背番号11ながら活躍し、史上6校目の夏の甲子園連覇。翌06年は準優勝に終わったが、当時早実の「佑ちゃん」こと斉藤佑樹(早大3年)との決勝、延長再試合の死闘を演じヒーローになった。北海道の21世紀のプロ、アマ野球史を語る上で、欠かせない2人だ。
梨田監督も「2人だけで(話して)決めたらいいんじゃないか」と理解を示すほど、きずなは深い。田中の性格上、先発を強く要望しそうもないだけに最終的には、ただ先輩の心遣いを受け止めるだけに落ち着きそうだ。ただ「ダル・マー」の豪華リレーが実現する可能性は高く、注目の一戦になるのは間違いない。ダルビッシュは「MVP?
投手は無理だと思います。チャンスはないです。任されたイニングをしっかり投げたい」と、すべてに無欲。早くも熱い“直球”を投げ込んだダルビッシュが、夏祭りの主役を張る。【高山通史】
[2009年6月30日8時18分
紙面から]ソーシャルブックマーク



