<広島1-3ヤクルト>◇19日◇マツダスタジアム

 ヤクルト石川雅規投手(29)が8回1失点と好投し、約1カ月ぶりの8勝目を挙げた。初回、広島フィリップスへ高めへの失投を左翼席へ運ばれ先制を許した。だが、以降は尻上がりに調子を上げ「持ち味を出せました」と、ほおを緩めて振り返った。

 立ち上がりは日中の厳しい暑さの残る中での投球だったが、集中力を保つよう心掛けた。「5回まではメチャクチャ暑くて。涼しくなってからは腕も振れて、狙ったところへ投げられました」。5回以降は1人の走者も許さず、相手へ反撃の糸口すら与えなかった。

 開幕直後は白星を順調に積み重ねたが、最近は大量失点を喫するなど2連敗中で足踏み状態が続いていた。試合前には「(チームの)貯金を減らしているので、何でもいいから勝ちたいですね」とポツリ。仲間の信頼を取り戻すためにも、勝利という結果を貪欲(どんよく)に求めていた。

 18日は救援陣が打ち込まれ、痛恨の逆転負けを喫した。石川は「今までは中継ぎ陣におんぶに抱っこだったので、長いイニングを投げられて良かった」。首位巨人にも再び5ゲーム差と迫った。【松本俊】

 [2009年7月20日8時47分

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