ソフトバンク秋山幸二監督(47)が27日、ナインに闘魂注入だ。28日のオリックス戦(長崎県営野球場)で後半戦が開幕。27日の前日練習でモチベーションアップと体調管理について訓示した指揮官は、6年ぶりV奪回へアントニオ猪木氏の「元気があれば何でもできる!」の精神が必要だと主張した。元気を出すため試合前の朝食から牛肉ステーキを用意するなどスタミナアップの対策も十分だ。

 普段は温厚で感情を表に出さない秋山監督が異例の行動でナインを鼓舞した。オリックスとの「開幕戦」を翌日に控えた通称ビッグNでの練習は、魂を込めた訓示で始まった。「後半戦が始まる。体調だけには気を付けて、気持ちをどんどん高めてほしい」。そしてベンチに戻って来るなり、あの有名なフレーズを持ち出し、後半戦への思いを熱っぽく明かした。

 秋山監督

 オールスター休みの前にも選手たちに言ったけど、元気が大事なんだよ。元気が一番。『元気があれば何でもできる!』。スポーツ選手なんだから元気がないと。どれだけ汗をかいて頑張れるかだよ!。

 燃える闘魂ことアントニオ猪木氏が「元気ですか~ッ!」の叫び声の後に続ける「人生訓」を、口調もそのままにマネした。力はある。態勢も整った。あとは元気があれば、優勝できる!。首に赤いタオルも、選手へビンタもなかったが、猪木イズムで逆転Vをつかみとることを求めた。

 元気の源は胃袋からとばかり、球場や遠征先のホテルでは朝食から牛肉ステーキを並べてスタミナアップを図る。「栄養士さんが夏場のことを考えてやってくれている」と球団スタッフ。牛肉のほか豚、鶏など朝からヘビーな食材を用意した。実際は朝食と昼食を兼ねたブランチと位置づけされているが、消化吸収の良さが求められる試合直前の食事でも同様のメニューがある。控え組やベンチ登録されない先発投手の肉体づくりに配慮した

 4月の開幕時は単独最下位も味わったチームは2位まで浮上。松田の骨折離脱こそあったが、秋山監督は「同じメンバーで戦えている」ことを好調の理由に挙げる。現役時代は腰痛に苦しんだ経験もある。だから体調管理、そして単純な言葉でも「元気」にプレーすることの大切さを訴える。6年ぶりV奪回をかけ、今日から猛牛打線が自慢のオリックスと3連戦。もちろん試合前に牛肉をガッツリたいらげ、試合もペロリといただく。

 [2009年7月28日11時55分

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