<阪神2-4巨人>◇1日◇甲子園

 横浜三浦、巨人内海と天敵をなぎ倒してきた粘りの攻撃も止まった。昨季中盤から5連敗を喫していたグライシンガーにこの日も封じ込まれた。新井貴浩内野手(32)、クレイグ・ブラゼル内野手(29)の連続長打で1点をかえしてマウンドから降ろしたのは、ようやく8回。7回までわずか2安打で、二塁も踏めなかった。

 「よかったんやろな。コントロールもそうやし、コンビネーションもね」

 真弓監督は感心したように相手を持ち上げるしかなかった。同じ腕の振りから速球とカットボール、チェンジアップを投げ分ける助っ人右腕はヤクルト時代から苦手だ。07年オフには巨人との争奪戦に敗れて獲得を逃した因縁もある。2回までに3点の援護を与えてしまったこともあるが、それにしても楽に投球させてしまった。

 あの男がいれば…。後半戦から開幕時のオーダーに戻して得点力を上げた打線からキーマンが1人消えた。前日の7月31日に右足内転筋を痛めた2番関本賢太郎内野手(30)がこの日、登録を抹消された。天敵グライシンガーを今季、3割7分5厘(8打数3安打)と打ち込みチームトップの4打点を挙げていただけに、不在を嘆きたくなる。

 代役2番の平野が1回にプッシュバントの内野安打を決めたが、3番鳥谷がセカンド正面のゴロで併殺。後は鳥谷が4回2死から安打を放っただけで、出塁さえできなかった。2番手山口以降を攻め立てながら8回、9回と無死一、三塁から併殺で攻撃終了。前半戦のちぐはぐだった攻撃シーンがよみがえってしまった。

 [2009年8月2日12時18分

 紙面から]ソーシャルブックマーク