王さんおめでとうございます! ソフトバンクが逆転サヨナラ勝ちで、20日に84歳の誕生日を迎える王貞治球団会長兼特別チームアドバイザーを祝った。連勝が3で止まるかと思われた0-1の9回に柳田が同点適時打。山川の死球をはさんだ1死一、二塁から近藤健介外野手(30)が2戦連続決勝打となる劇的打を右越えに運んだ。貯金17&逆転勝ち14度は12球団最多。2位日本ハムに今季最大6ゲーム差をつけ、王会長も会心の独走態勢加速だ。

   ◇   ◇   ◇

最後にドラマが待っていた。前回も8回無得点に抑えられた西武武内に、この日も8回まで無得点で敗色ムードが漂った。だが0-1で迎えた9回。先頭の1番周東が右前打を放つと、球場のボルテージは一気に上がった。ここで思わぬアクシデントが起こる。

武内が左足ハムをつって緊急降板。急きょ守護神アブレイユがマウンドに上がると、鷹はこのチャンスを逃さなかった。1死二塁で柳田が右前適時打。土壇場で追いつき、1死一、二塁で近藤がトドメを刺した。

「(周東)佑京が出てくれてピッチャーが代わり、いいところで(打席が)来るなと思っていました。その前にギーさん(柳田)が同点に追いついてくれたので、プレッシャーは半減になりましたけどね」

アブレイユの内角低め直球を強振。打球は前進守備の右翼手を超えた。「最後に決められてよかったです」。前日18日は1点差の8回に逆転決勝2ラン。その24時間後にまたも試合を決める劇的な一打を放った。

20日に84歳の誕生日を迎える王球団会長に贈る前祝いになった。20日は試合がないため、近藤は「前祝いと火曜日にまた勝利を届けられたら」と21日の楽天戦での“後祝い”まで約束。現役時代に王監督のもとでプレーし、「王イズム」を受け継ぐ小久保監督も「白星が最高のプレゼントだと思う。しっかり報告します」と会心笑顔だ。

あらゆる数字がソフトバンクの強さを物語る。4連勝以上は4度目、同一カード3連勝は5度目、サヨナラ勝利は5度目。全27勝のうち逆転勝ちは約半数の14度目で、12球団トップを誇る。貯金は今季最多17まで積み上げ、2位の日本ハムには最大の6ゲーム差をつけた。本拠地が「みずほペイペイドーム福岡」に改称されてからは10勝1敗のゲンの良さもあいまって、交流戦開幕前にリーグ独走態勢を固めている。

近藤の口調も穏やかになる。「(気分は)最高ですね。チームの状態がいい。劣勢でしたけどこういう試合を取るのはチーム力の表れだと思う」。特に西武戦は10勝2敗、貯金8を稼ぐお得意さま。レオの投手陣を警戒していた小久保監督は「思っていたより全然上の成績ですね」と上機嫌で帰路についた。【只松憲】

【動画】ソフトバンク近藤健介サヨナラ打 西武ドラ1武内夏暉は完封目前から悪夢