<楽天6-8日本ハム>◇8日◇Kスタ宮城

 我慢、我慢だった。マウンド上でも、ベンチへ下がってからも、日本ハム藤井秀悟投手(32)が忍耐を続けた先に、6勝目が待っていた。6点リードしながら、6回で降板指令。中継ぎ陣が崩れ、最後は2点差の接戦勝利。7回を任せてもらえなかったふがいなさが、口を突いた。「ちゃんともう1イニング投げさせてもらえるようにならないと」と戒めた。

 1回、1点の援護をもらった立ち上がり。2死から鉄平に中前打を許し一変した。山崎武への初球、ど真ん中スライダー。左翼席まで運ばれ、逆転を許した。この日2本塁打と、乱戦へ導く相手主砲に火をつけた。2回以降、6安打も無失点。打線の大量援護に守られ、前夜のダルビッシュ黒星ショックを一掃した。

 結果は出たが、未練ばかりが残った。今季13試合目の先発で7回まで到達したのは1度だけと、早期で見切られる現状打破へ、気持ちを新たにした。「(交代は)僕の判断ではないんで。まだいけたけれど、そうさせてもらえるようにしないと」。最優先事項を首脳陣の信頼に設定。クリアした先にあるノンストレスの白星を次回、目指す。

 [2009年8月9日11時6分

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