<横浜2-0中日>◇5日◇ハードオフ新潟

 中日打線が新たな天敵に抑え込まれ、今季ワーストタイの4連敗を喫した。横浜ベンチのミスで打者1人がアウトになってから登場したランドルフに、8回2/3を今季最少となる2安打で0封された。今季初の毎回三振、今季最多の15三振を喫し、対戦成績は計13回2/3で無得点となった。この試合まで15勝3敗の横浜にたたきのめされ、首位巨人の優勝マジックは17。ゲーム差は7・5に開いた。

 竜打線が横浜ランドルフの引き立て役に甘んじた。1回1死での登場直後から屈辱の三振ラッシュが始まった。荒木、森野が連続三振に倒れ3者凡退。2回無死二、三塁の絶好機も、小池、英智、小山が3者連続でやられた。高めの直球で圧倒され、ボール球を振らされた。毎回、そして今季ワーストの15三振。ペースは衰えず、最後の打者・立浪も147キロの高めの直球で仕留められた。田中監督付スコアラーが「ボール球を振りすぎ」と嘆いても、後の祭りだった。

 手負いの荒木投入も実らなかった。左手首痛で2試合欠場していたが、この日復帰。2三振を含む4打数無安打に終わった。「万全だから試合に出たんです。先発の書き間違いというのは聞いていた。甘い球が少なかった?

 その中でも高い球を打っていかないと」。故障を言い訳にせず、ひたすら悔しがった。

 泣きっ面に蜂だ。不調の打線に、新たな天敵が現れた。ランドルフには8月22日の初対戦(ナゴヤドーム)でも5回3安打で0封されている。この日の8回2/3を加え、計13回2/3を5安打無得点、18三振。横浜には15勝3敗と圧倒的勝率を誇っていただけに、手痛いしっぺ返しとなった。18日からは同じ週末のローテーションで横浜3連戦があり、再登板してくる可能性は高い。対策は急務だ。

 一時は巨人を1ゲーム差まで追い詰めたが、完全に失速して7・5差。逆転優勝は現実味を失ってきた。落合監督は、何を聞かれても無言を貫いた。立ち直りのきっかけとしたい試合で傷口を広げ、吐くべき言葉が見つからない。クライマックスシリーズ進出はほぼ安泰だが、シーズン残り25試合で本来の力を取り戻せるのか。竜が厳しい現実を突きつけられた。【村野

 森】

 [2009年9月6日11時12分

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