<ソフトバンク3-5ロッテ>◇22日◇福岡ヤフードーム

 「中継ぎ再生術」を受けるソフトバンク和田毅投手(28)が明るい兆しを見せた。ロッテ戦の4回。2点ビハインドの場面で3番手で登板し、4回2/3を3安打1失点。4回2死で西岡を空振り三振に仕留めた140キロ直球は体全体がしなるフォームから生まれた。リリース後は好調時の和田に見られる左足が体に巻き付く動きもあった。

 「手応え?

 まあまあです。前回よりは良くなっていますが、まだまだ。もっとより良くしていかないと」。8回は福浦にソロ本塁打を浴びた上、打者走者を残した状態で途中降板しており、素直に喜べない。それでも和田の口からは前進の2文字をにおわす言葉が出てきた。

 左ひじ違和感から復帰後、2試合連続で3被弾KOされた後、5年ぶりの中継ぎで調整し、これが2試合目。2度の併殺打もあり、4回から4イニング連続で3人ずつで片づけた。福浦の1発は「痛すぎる。スタミナというよりボールが抜けた失投です」と、話すようにスタミナ面ではなく手元のミスだった。

 高いレベルを求める高山投手コーチは「本来のボールが何球かあった。でも100%ではない」と辛口評価ながら、今後について「明日(23日)和田の体の状態と(先発する)大場の結果を含めて考える」と説明。状況次第では30日楽天戦(Kスタ宮城)で先発復帰する可能性も出てきた。試合後の和田は「言われたところでやるだけ」と短く返した。敗戦の中、左腕が「その時」に向けて着々と前進した。

 [2009年9月23日11時42分

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