<楽天6-7ソフトバンク>◇29日◇Kスタ宮城

 楽天が4カ月ぶりの2位浮上に失敗した。2位を争うソフトバンク21回戦(Kスタ宮城)の9回にサヨナラ勝ちのチャンスを逃すと、延長10回に2失点して競り負けた。勝負弱い昨季までの楽天らしさが出たが、7回に最年長100打点突破山崎武司内野手(40)の左越え37号2ランなどで4点差を追いつき、10回裏には1点差に詰め寄る粘りも見せた。4位西武が負けたためクライマックスシリーズ(CS)進出マジックは5となった。

 握りかけていた白星が、するりとこぼれ落ちた。4点差を7回に追いつき、同点の9回1死満塁。サヨナラ勝ちの気配が充満したが、セギノールは最悪の一ゴロ併殺。野村監督は会見場に姿を見せると「は~。言葉がありません。勝てる試合を落としたから、こたえる」と、大きなため息をついた。勝てば5月30日以来の2位浮上だった試合。サヨナラムードから一転の敗戦を振り返りだすと、ボヤキのトーンも徐々に増していった。

 悔し過ぎて「たられば」も口を突いた。サヨナラ機にセギノールをそのまま送り出したことに「(代打)憲史って考えた。フォークで三振する公算が大きいから。馬原は直球が速いしフォークがある。でも、あそこで思い切って憲史っていう勇気がオレにはない。結局選手を腐らせることになる。ウチの中心選手だから。今後のことを考えるとちゅうちょしちゃった。でも、セギノールじゃかえせない。真っすぐを狙っているのに、前に飛ばない。あの辺だね」とボヤキ続けた。

 結局、憲史は1点差に迫った10回に中谷の代打で起用。内野手の内村に捕手の支度までさせたが、サヨナラ勝ちを逃した直後に勝ち越され、小山の暴投で2点差とされては、勝利を呼ぶ“エルニーニョ”も起きなかった。

 ただ、サヨナラ機まで食い下がるきっかけをつくったのはタケシだった。最近5試合で19打数1安打と絶不調だった4番山崎武が7回に同点の左越え37号2ラン。前日28日に休日返上で30分の特打と走り込みで汗を流した成果が出た。野村監督は「あそこで、いいホームランを打ってくれたんだけどね。今日は楽敗パターン。よう追い付いた方だけど。結果負けたらどうしようもないわ」。山崎武も「一気に行かないとダメだね。総力戦だから」と空砲を悔やんだ。この1発で史上最年長のシーズン100打点に到達。楽天で150号も達成し、中日で185本、オリックスで26本と合わせ史上7人目の複数球団での150本塁打も達成した。歴史的な1発も勝利までは呼び込めなかった。

 ただ、最後まで粘れる力が、チームに育っているのは証明した。10回に2点を勝ち越された直後には、1死から中村真が右越え3号ソロ本塁打を放ち1点差まで詰め寄った。それだけに野村監督も「打ってくれないといけない人が打ってくれないから。ここまで来てなあ。イライラするわ。体に悪い。歯がゆくって。イライラ。病院の1室、空けといてくれ ! 」と、悔しさが倍増した。

 2位ソフトバンクとの直接対決を落とし、1・5ゲーム差に離された。4位西武が敗れ、クライマックスシリーズ進出へのマジックは5に減ったが、目標はあくまでCS地元開催。山崎武は「切り替えて、明日やるしかないね」と言い残してクラブハウスへと消えた。直接対決残り3試合で全勝が必要。細く険しい大逆転への道だが、あきらめるのはまだ早い。【小松正明】

 [2009年9月30日8時56分

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