<ヤクルト3-1阪神>◇9日◇神宮

 阪神は今季最終戦で敗れ、04年以来のBクラスとなった。

 クライマックスシリーズに通じる山を、越えられなかった。阪神真弓明信監督(56)は無念そうに帽子を脱ぎ、1度グラウンドを向き直ってから頭を下げた。「何とか勝ちたかったけどね。望みをつなぎたかったんだけどできなかった」。負けられない一戦で目にしたのは、今季嫌というほど味わったもどかしさだった。

 安打数ではヤクルトを上回り、チャンスの数は互角。3位と4位を分けたのは、送りバントや進塁打などの差だった。真弓監督は「打つ打たないは調子がある。それよりチャンスをつくる、送るところを送る、やるべきことを徹底してやらないと最後の1本は出ない。練習も必要だろうし、作戦面でプレッシャーがかからないようにするのも必要」と反省した。

 最大13・5ゲーム差を離された3位ヤクルトを追い詰めたが、あと1歩及ばず5季ぶりのBクラス。都内宿舎に戻り、全体ミーティングを開いた。コーチによれば真弓監督は「この悔しさを忘れてはいけない。この悔しさは来年の優勝で取り返す」と戦い終えたナインを鼓舞した。誰よりも悔しいはずの監督が、雪辱の来季優勝を見据えていた。【町田達彦】

 [2009年10月10日9時14分

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