佑ちゃん打って09年締め!

 阪神鳥谷敬内野手(28)が19日、セ・パ誕生60周年記念試合として11月22日に行われる「U-26NPB選抜-大学日本代表」(東京ドーム)で、早大・斎藤佑樹投手(3年=早実)とのガチンコ対決を待ちわびた。オーバーエージ枠の出場候補に名を連ねる鳥谷は、母校早大の先輩後輩対決で球界を盛り上げ“09年最終戦”を派手に飾る。

 マウンド上には佑ちゃん。虎の若きリーダーが打席に立つ。誰もが胸を躍らせる早大ガチンコ対決。鳥谷はそのイメージを膨らまし、照れくさそうに笑った。

 「出来たら、あまり絡みたくないんです。自分が先輩面してもあれですし…。あっちはどんどん頑張ってくれたらいい。(プロ選手が相手だと)逆に気をつかうでしょうし。(対戦したら)ピッチャー前にセーフティーバントしようかな」。

 直系の後輩とはいえ、7歳違う。思わず優しく気遣ってしまう。とはいえ、早大では背番号1の後継者にあたる存在。グラウンドに立てば、もちろん負ける訳にはいかない。「打席に立てば、その時の雰囲気になりますけど。空振り三振でもいいかな。楽しめればいいです」。控えめな言葉を続けたが、最後に本音もチラリ?!

 「真剣勝負もあり、そういう(楽しむ)部分もあり、で」。先輩の威厳はバットで示す。

 舞台は11月22日の東京ドーム。「U-26NPB選抜-大学日本代表」。早大斎藤は大学代表候補、鳥谷はオーバーエージ枠の代表候補に名を連ねている。NPB選抜は候補63人を11月上旬に24人まで絞る予定。鳥谷は球団行事との兼ね合いもあり、まだ参加は流動的な状況だが「他のチームの選手と一緒にでいるのは良いこと。なかなか出来ることじゃないから。自分も大学を卒業しているし、力になれればと思う」と前向きだ。来オフのドラフト超目玉で国民的人気選手との早大対決で、プロアマ問わず野球界を盛り上げる。

 今季は自身初の20発を放ちながらチームは4位。悔しさの残るシーズンに別れを告げ、すでに来季への準備に取りかかる。この日は甲子園クラブハウスで調整。今後は秋季練習、キャンプに鍛錬の場を移す。そして、09年を締めくくる実戦はvs佑ちゃん?!

 ここで快音を響かせれば、2010年に向けて最高の弾みがつく。【佐井陽介】

 [2009年10月20日10時36分

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