広島石井琢朗内野手(39)が“代行監督”となった。23日の秋季練習は野村謙二郎新監督(43)、大野豊ヘッド兼投手コーチ(54)がともに所用で不在。そこで雰囲気が緩まないよう、石井が率先して他選手に声をかけ、空気を引き締めた。

 石井は内野の守備練習などでいつも以上に声を出し、他の選手にゲキを飛ばした。「あれは意識していました。しっかり引き締めてやろうということなので。他の選手に言うことで、自分にも言い聞かせているんですよ」。高コーチによれば、野村監督は「(監督不在でも)いい緊張感をもってやらせてほしい」とコーチ陣に伝えていたという。それをベテランが実践した。

 野村監督の指揮する秋季練習は、気を抜けば厳しい指摘の声が飛び、張り詰めた緊張感が漂う。石井も「とてもいい練習をしていると思う」と歓迎している。

 移籍1年目の今季は89試合の出場だった。シーズン後半になってようやく体と気持ちがなじんできたという。「(26日からの)秋季キャンプでは一から体を作り直そうと思います」。39歳のベテランは、来季を見据えてハードな毎日に挑んでいる。【高垣

 誠】

 [2009年10月24日11時43分

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