日本ハムが中田翔内野手(20)を日本シリーズ用兵として1軍に帯同させることが25日、分かった。楽天とのクライマックスシリーズ(CS)ではわずか1試合の出場だったが、シリーズではケガ人が出た際のバックアップ要員のほか、巨人本拠地東京ドームでの試合(第3戦~5戦開催)では右の代打の切り札となりそうだ。

 日本一をかけた巨人との大一番で、中田が秘密兵器として浮上した。27日から2軍主体の秋季キャンプがスタートするが、福良ヘッド兼打撃コーチは「こっち(1軍)から行く人はいないだろう」と、中田の帯同を明かした。

 中田のチーム1、2を争う長打力は魅力だ。CSでは故障者が出た際のバックアップ要員としてチームに帯同し、24日の第4戦で出場選手登録され、即代打で出場した。ポストシーズン初めての打席は三振に終わったが「フルスイングができなかった。でも、いい経験はできました」と今後を見据えていた。

 日本シリーズでは28人の選手登録枠がなく、29日に提出する出場資格者名簿に載っている選手であれば出場が可能だ。当初、中田は来季を見据え秋季キャンプで外野に本格挑戦させる方針だったが、急きょ取りやめてまでの帯同。梨田監督は中田を貴重な代打要員として考えている。

 東京ドームの試合では投手が打席に立つため、代打の機会が増える。またドームは本塁打が出やすいとされる。イースタン・リーグで2冠(30本塁打、95打点)の中田の打撃は、相手にとって脅威となるはずだ。【本間翼】

 [2009年10月26日9時17分

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