来季は三塁でレギュラー獲りだ!

 中日新井良太内野手(26)がナゴヤ球場で秋季練習が行われた7日、三塁に再挑戦する意欲を示した。全体練習後に三塁の位置で特守を受けた新井は泥だらけ。鋭いノックに必死に食らいつき、一塁へ投げる。3年ぶりの三塁再挑戦への決意の表れだった。

 「自分から三塁を守らせてくださいと言いました。1軍で多く出場するためには多くのポジションを守れた方がいいし、三塁を守ることで下半身を使うので、打撃にも好影響があるんです」。本格的に三塁を守るのは新人だった06年以来。今シーズンも2軍戦では一塁を守っていたが、10月に宮崎・教育リーグで三塁を直訴し、秋季練習から本格的にノックを受け始めた。

 長打力を期待されて06年に入団したが、守備を鍛える必要があると判断されて翌07年からは一塁が主戦場となった。だが、1軍の一塁で出場するには助っ人外国人選手をしのぐ打撃がなければならない。今季は2軍でチームトップ9本塁打を放ちながら、1軍出場は8試合のみ。だからこそ、定位置獲りの足がかりを求めて三塁再挑戦を決めた。

 「3年前の守備とは違うという自信はあります」。三塁には不動の3番打者となった森野がいる。ハードルは高い。ただ、守備を努力で克服して打撃を開花させようとする姿は兄・貴浩と重なる。来季は勝負の5年目。この秋に受けるノックの1本、1本が未来への糧になる。【鈴木忠平】

 [2009年11月8日11時40分

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