巨人坂本勇人内野手(21)が、来季のテーマ曲に人気タレント遊助の「わんぱく野球バカ」の採用を検討していることが23日、分かった。昨季途中からGReeeeNの「キセキ」を使用。打席に入る度にファンが口ずさむなど、応援の定番になっていたが、気分一新で10年シーズンに臨む。

 坂本の表情に力がこもった。「(1軍での)3年目が本当の勝負だと思う」。“勝負”と位置付ける年に、登場曲の変更を決断した。「上地さん(遊助)の曲に変えようと思っています。野球をテーマにした歌があるんですよね」。今月上旬に人気バラエティー番組「グータンヌーボ」(フジテレビ系)の収録で上地雄輔と共演(1月2日放送予定)。野球の話やプライベートな話をかわす中で意気投合したという。

 16日に発売されたばかりのアルバム「あの‥こんなんできましたケド。」に収録されている曲が耳に留まった。メロディー以上に「空高く孤を描いてあのスタンドまで♪」など、打席に入る打者の心情をリアルに描いた歌詞に心を奪われた。「打席に立っているような感覚になるんです。聴いたときに、ピッタリだなと思いました」と共感した。遊助自身も横浜高でレッドソックス松坂とバッテリーを組んだ経歴を持つ。その経験をもとに作詞された歌詞が決め手になった。

 「キセキ」は人気ドラマ「ROOKIES(ルーキーズ)」の主題歌。タイトルの通り、今季はサヨナラ打を3度放つなど土壇場で「キセキ」のような活躍を見せた。球場入りする際の車中では最後に同曲を流すのが、ルーティンだった。ラミレス、小笠原などが複数のテーマ曲を選択。2曲目に選択する可能性も残るが「これから考えます。子どもたちが歌ってくれるので、僕も気に入っているんですよね」と含みを持たせた。日韓チャンピオンシップ(11月14日)以降は球団行事やイベントなど多忙だったが、21日に来季へ向けて本格的に始動。昨年より約2週間早くスイングを解禁した。3月26日ヤクルト戦(東京ドーム)。新たな曲に乗って坂本が打席に入る。【久保賢吾】

 [2009年12月24日8時18分

 紙面から]ソーシャルブックマーク