自己記録いける!

 ソフトバンク川崎宗則内野手(28)が20日、スカイマークスタジアムでマリナーズ・イチロー外野手(36)と2日連続で合同自主トレを行った。19日と同じようにフリー打撃などで汗を流したが、イチローからは打撃技術や体つきの「進化」を認められた。

 フリー打撃ではともに約100スイング。柵越え数では6連発を含む23本のイチローに対し、川崎は15本と敗れた。前日に続く2連敗だが、フェンス手前で失速した打球を悔しがる背中には、天才打者の柔らかい視線が向いていた。

 この日練習視察に訪れた、共通の恩師であるオリックス新井宏昌2軍監督(57)によると、「(イチローが)川崎は去年よりずっといいと言っていた。打球の飛びとか球のとらえ方とか。違う姿を見た、と言っていたよ」と証言。川崎自身も直接「体が大きくなった~」「よくなったねえ」と伝えられた。

 川崎は「まだまだです。ほめられるようなことはない」と照れまくる一方で「打ち方は去年と感じが違う。去年の打ち方も僕だけど、2010年バージョンでやりたいですね」と好感触をつかんでいる。

 新井氏は「去年見たときはイチローとの差が歴然だったけど今年は期待できる。もともと3割は打てる打者だから。普通にいけばキャリアハイの可能性がある。(年々)体も大きくなり、打球に勢いがついてきて、イチローの若いころを思い出すね」。04年の171安打、06年の打率3割1分2厘など自己記録の更新にも太鼓判を押した。

 昨年は打率2割5分9厘とレギュラー定着以降、最悪の数字に終わった。イチローとの自主トレは4年連続4度目。川崎は少しずつ、あこがれの師匠の背中に近づいている。【柏原誠】

 [2010年1月21日11時43分

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