「カズミ2世」になって開幕ローテ奪取だ!

 ソフトバンク岩崎翔投手(20)が27日、西戸崎室内練習場で2日連続となるブルペン入り。アリゾナ自主トレをともに行った師匠の斉藤和巳投手(32)が最初から最後まで見守る中、力強い直球を次々と投げ込んだ。「昨日(の投球)はよくなかったけど、昨日投げ終わった後、和巳さんに話をしてもらった。今日は球自体もよかったです」。尊敬する先輩からの“説教”をさっそく糧にした。

 アドバイスをもらうと同時に斉藤のDVDを見て、徹底研究中であることも明かした。沢村賞に輝いた06年に、斉藤が巨人打線を1安打完封した試合の映像などを見て気持ちを高め、技術も盗もうとしている。現在のテーマは右足に重心を残し、体の開きをギリギリまで我慢するフォームの習得。「イメージ的には和巳さんのフォーム」と、ゆったりとした動作から快速球をコースに投げ分けられる「斉藤2世」を目指す考えだ。

 宮崎春季キャンプでも斉藤のエキスをすべて吸い取るつもり。「練習の時から120%の気持ちで」「淡泊な投球練習はするな」など、これまでに受けた助言を守りながら、今後も積極的にアドバイスを求めにいく。自身2年間マウンドに上れず苦しいリハビリを行っている斉藤も「ああだこうだ言っても、結局は自分で気づかないと一緒。けどポイント、ポイントで気づいたことがあれば言ってあげたい」と「二人三脚」での手助けを買って出るつもりだ。

 「恩返しできるようにしたい」と岩崎は力強く語る。そのためには3年目で初の開幕ローテ入りと初勝利が何より。「斉藤コーチ」の力を武器に激しい争いを勝ち抜いてみせる。【倉成孝史】

 [2010年1月28日11時54分

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