2軍で練習中のヤクルト飯原誉士外野手(26)が11日、今キャンプ初の紅白戦(浦添)で4カ月ぶりに実戦復帰した。クライマックスシリーズ進出を争っていた昨年9月30日の阪神戦(神宮)でダイビングキャッチを試みた際、右肩棘(きょく)下筋を肉離れ。無念の戦線離脱を余儀なくされて以来の打席で、復活への足がかりをつくるとともに14日に行われる振り分けでの、1軍昇格を大きく引き寄せた。

 4打数無安打1四球。併殺打に盗塁死と、この日の結果だけを見れば納得はいかないだろう。だが、試合後の飯原の表情は晴れやかだった。「とりあえず打席に立てたことが第1歩。紅白戦のうちに9回を守れるようにしたい」。大けがから復活し、試合に出られるまでになったことに手ごたえを感じていた。

 高田監督は紅白戦直後、飯原を呼び止めると「寝ずにバットを振っておけ」と命じた。3カ月間振り込めなかった影響で崩れたスイングに、鋭さを取り戻させるためだ。「振っちゃダメ、投げちゃダメって時はストレスも感じたけど今は全力で野球ができている。レギュラー目指して一からアピールしたい」。2軍キャンプからはい上がっての開幕メンバー入りへ、闘志を燃やした。【竹内智信】

 [2010年2月12日8時32分

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