<中日5ー1ロッテ>◇27日◇ナゴヤドーム

 立浪さん、今年は任せてください-。2010年版のオレ竜新打線が27日、本拠地開幕戦でいきなり爆発した。初回、和田、井端の連続適時打で3点を先取。新外国人ディオニス・セサル外野手(33=メキシカンリーグ)を2番に入れ、昨年は日替わりだった6番に勝負強い井端を据える新打線が機能し、今季オープン戦初勝利。昨年限りでユニホームを脱いだ立浪和義氏(40)の引退試合に花を添えた。

 流れるような攻撃だった。初回、オレ竜打線がいきなりロッテ成瀬に襲いかかり3得点。2点先制適時打の和田の後、今年はさらに見せ場が続いた。2死一、三塁から外角への変化球を難なく中前適時打を放ったのは、昨年1番を打っていた井端だ。昨年は途切れることが多かった6番だが、2010年型はつながりを見せた。

 井端

 チャンスでブランコや和田さんが打つと思うんで、自分はその残りを返せるようにしたいと思っています。今日もあの2点で終わらずに、もう1点取れたのが良かった。シーズン中もそうなるといいですね。

 この日は、引退試合として立浪氏が1番に座ったことで、2番以降は打順が1つずれる形となったが、2番にセサルが座り、日替わりだった6番に井端が回るのが今年のオレ竜新打線。沖縄での練習試合から試してきた打順が、地元ファンの前でのお披露目試合で、いきなり結果を出し、ユニホームを脱ぐミスタードラゴンズを安心させた。新選手会長の森野は「今年は順調に“ドラゴンズいけるじゃない”というのを(ファンに)見てほしかった」と胸を張った。

 期待通りの機能をみせた新打線に、辻総合コーチも「6番あたりにチャンスっていうのは回ってくるからな。それが今年の狙いでもある」と、手応えを感じている様子。「セサルが2番でどういう働きができるか見ていく必要がある」と、今後のオープン戦でさらにセサルの特徴を見極め、攻撃のパターンを増やしていく。

 ナゴヤドームでのデビュー戦となったセサルも「今日は打ててよかった。明日も打てるように頑張るよ」と納得の笑顔。昨年にはなかった打線がつながりを見せ、オレ竜新打線が機能していけば、V奪還も自然と近づいてくるはずだ。【福岡吉央】

 [2010年2月28日12時36分

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