<阪神1-2巨人>◇14日◇甲子園
阪神新外国人マット・マートン外野手(28=ロッキーズ)が、内海撃ちの2戦連続マルチ安打で復活をアピールした。13日の横浜戦は体調不良で欠場した男が1日で復帰し、初の甲子園、初の宿敵巨人戦で猛ハッスル。3戦連続安打で打率をチームトップの3割1分まで上げた。一時は不振で悩んでいたが、これで3月26日開幕横浜戦(京セラドーム大阪)で「1番中堅」の座はほぼ確実。16日からの関東、福岡、広島遠征5試合で仕上げに入る。
とても病み上がりとは思えない。元気になって帰ってきたマートンが、初めての甲子園で大暴れした。巨人開幕投手候補の内海から、3回に左前打を放つと5回には右中間を破る二塁打。平野の左前打に激走して唯一の得点も刻み、7回の三ゴロでは全力疾走が相手失策を誘った。病は虎ファンの大声援が治してくれたのか。マートンも興奮を隠せなかった。
「すごく楽しい1日だった。球場の芝もきれいに刈ってあって、メジャーでプレーしてるようだったよ」
13日朝、めまいと吐き気を訴え、横浜戦を欠場した。オープン戦全8試合に出場し、不振でも悩んでいた勤勉助っ人は過労で参っていたのだろう。だが無念のリタイアをしっかり糧にした。「昨日チームを離れたのは残念で申し訳なかった。今日は特に大事な試合。巨人戦だからね。興奮してるよ」。試合前練習から気合十分。何より3連覇を狙うライバル巨人との初対戦という“ビタミン剤”が、心にも体にも効いた
これで開幕「1番中堅」の座をほぼ手中に収めた。3試合連続安打かつ、2試合連続マルチ安打。オープン戦打率はチームトップの3割1分まで上げた。第1打席もしんでとらえた右飛で、内海もしぶとい打者とのイメージを受けたのだろう。「シーツみたいな感じ」と、かつて虎の3番を張ったアベレージヒッターになぞらえた。課題の守備でも5回、左中間を破られた亀井の打球を素早く処理。中継プレーが決まって三塁で刺すなど、攻守で復活をアピールした。
もうすぐ生まれるわが子のために、一層力が入る。ステファニー夫人(28)の第2子出産予定日は4月17日に迫っている。新外国人選手では、異例の異国での出産。それは夫の奮闘をいつも近くで見守っていたいという夫人の希望でもあった。「妻が家のことを全部してくれてる。だから僕は野球に集中できてるんだ」。本人は照れるが身重の夫人を気遣い、家の掃除や長男マイカ君(10カ月)のおしめ交換に励む毎日。日本での出産を決心してくれた夫人への感謝は尽きない。
「打撃は上向いてきた。でもこれからの1週間、10日が大事な時期。開幕にいい状態に持っていきたい」
宿敵に見せつけた新1番の存在感。もう悩める姿はどこにもない。最高の快気祝いで、いよいよ仕上げモードに入る。
[2010年3月15日11時50分
紙面から]ソーシャルブックマーク




