<オリックス4-11ソフトバンク>◇3日◇スカイマーク

 ソフトバンク小久保裕紀内野手(38)が通算1000得点を豪快な一撃で飾った。1点を先制して、なお1回1死一塁。3球で2ストライクに追い込まれてから粘りに粘った。仕留めたのは4球連続ファウルでしのいだ後の10球目。内角の直球を振り抜くと、まだ明るい空に白球が高々と舞った。ホークスファンが陣取る左中間席に突き刺さる8号2ラン。史上37人目の快挙を自分の一振りで決め、1000回目のホームインを果たした。

 小久保

 くさいところをカットして粘って、甘く来た球をしっかりたたけた。

 今季は追い込まれてからが真骨頂だ。2ストライクからの打率は驚異の3割4分2厘(76打数26安打)。5本塁打に22打点も稼いでいる。「追い込まれてからもいろんな球に対処できている」。10年以上前から続けている動体視力トレーニングのたまものだ。

 金字塔にも、今季初の4安打にも満足はしなかった。「(通算1000得点は)あまりピンとこない。長くやってればそういうのもある」。試合後は、この日唯一の凡退を悔やんだ。8回無死一、二塁で併殺打。「あそこで打たなあかん」と何度も繰り返し、お立ち台も辞退した。Cマークを刺しゅうした主将の胸に燃えるのは、あくなき向上心。衰えなんて、まったく感じさせない。【太田尚樹】

 [2010年5月4日11時48分

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