<ロッテ8-5日本ハム>◇3日◇千葉マリン

 日本ハムがロッテに敗れ、同一カード6連敗を喫した。1回に小谷野栄一内野手(29)の中前打などで2点を先制しながら、相手の主砲金泰均に2本のアーチを許すなど、終盤に競り負けた。開幕からの同一カード6連敗は、84年に近鉄に8連敗して以来26年ぶり。左脇腹痛だった金子誠内野手(34)が復帰し、相手を上回る12安打を放ちながら、勝利という結果には届かなかった。

 並んだ黒星は6個になった。09年12個の貯金をつくったロッテを相手に、今季は引き分けを挟んで6連敗。開幕からの同一カード6連敗は、84年の近鉄戦以来となる屈辱。“鬼門”となった千葉マリンのベンチ裏で梨田昌孝監督(56)は「勝てないねぇ…」と、細く息を吐き出した。

 アーチ攻勢に沈んだ。先発の増井は1回に2点のリードをもらいながら、3、5回に金泰均に1発を浴びた。1点差に追い上げた7回は、宮西が里崎に被弾。つかみかけた主導権を、たった一振りで奪い返された。

 対照的に、日本ハム打線は相手を上回る12安打が、すべてシングルヒット。5回1死一、二塁の場面では、田中、森本が重盗を決めるなど足も絡めたが、併殺打などでたまった走者をかえすことができなかった。梨田監督は「長いのが打てないから、足を使って常に次の塁へという意識はみんな持っている。でもダブルプレー2つで流れを切ってしまった」と悔やんだ。

 3カードぶりに初戦を落とし、借金は再び「13」に増えた。だが記憶をたどれば、単打を集中させ、機動力を使う「つなぎの野球」は、リーグ制覇した09年の戦い方。左脇腹痛が回復し、1カ月半ぶりに復帰した金子誠が2安打を放って上位打線につなげるなど、攻撃の形は戻りつつある。2安打2打点の稲葉も「マック(金子誠)が入ってうまくリズムができて、チャンスがつくれた」と悲観はしていない。

 だからこそ、欲しいのは勝利という結果。首位ロッテとは再び10ゲーム以上の差がついた。「惜しかった」で振り返られる余裕は、もうないはずだ。【本間翼】

 [2010年5月4日11時45分

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