<ヤクルト2-10日本ハム>◇15日◇神宮

 日本ハムが今季最多17安打でヤクルトに大勝、同一カード4連敗を阻止し交流戦4年連続の勝ち越しを決めた。糸井嘉男外野手(28)がプロ野球タイ記録となる1試合4二塁打をマーク。1試合5安打もプロ初で、打率はリーグ4位に急浮上した。先発の増井浩俊投手(25)が右肩後方の痛みを訴え、2回の打席後に緊急交代するアクシデントも打線がカバーした。

 超人伝説を、神宮の杜(もり)に刻んだ。スピードスター糸井が、縦横無尽に駆け回った。自身初の1試合5安打で大勝を演出。中身が驚きだ。4二塁打はプロ野球タイ記録で、4打席連続で達成は16年ぶり。94年イチロー(オリックス)以来6人目の快挙を、9000人の観衆の前で静かに飾った。

 興奮気味に、単語を連発した。「マジッすか?

 まぐれです。うれしいです。必死です」。雨中で足元がぬかるむ中で、チーム一の身体能力を披露した。5回と9回の2、4本目は、右前への単打でもおかしくない当たり。右翼手の守備位置も深く、快足で二塁まで陥れた。3得点の荒稼ぎ。2打席連続本塁打の稲葉がかすむ爆発だった。

 伏線があった。6日横浜戦で怠慢走塁をし、試合後に清水外野守備走塁コーチに大目玉を食らった。それ以来、試合中の集中力を研ぎすませた。激走の連発で下位打線へチャンスメーク。3連敗していたヤクルトに一矢を報いる起爆剤になった。「1つは勝ちたかったからね」。梨田監督のストレスを発散し、あと1試合を残して交流戦の4年連続勝ち越しを確定させた。

 ちょうど16年前にオリックスでイチローと1、2番でコンビだった福良ヘッド兼打撃コーチも、真顔で仰天した。「すごいね。エトーよりも速いんちゃうか」。W杯サッカーのカメルーン代表の快足FWを超える?

 と評価した。規格外の排気量を持つ糸井を搭載して、開幕からの徐行運転の解除を狙う。【高山通史】

 [2010年6月16日11時10分

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