<オリックス3-0楽天>◇29日◇京セラドーム大阪

 オリックス木佐貫洋投手(30)が新人だった03年9月以来、7年ぶりの完封勝利を挙げた。楽天戦で、初回にもらった先制の3点を最後まで守り切った。球威は新人時代より落ちるが、持ち味の強気な内角攻めが復活し、5連勝でチームトップの8勝目。昨年まで巨人で低迷を続けた右腕がローテーションの軸に定着した。

 「(サッカー)W杯は4年に1回だけど僕は7年に1回なんでね。W杯2回分くらいですね。最後は完封してやろうと思って投げていました」。巨人時代は悲壮な表情をマイナス面として指摘されてきたが、この明るさが復活のカギかもしれない。好調の秘訣(ひけつ)は「調子に乗っていること。フッと立ち止まったらダメなんで」。自己暗示をかけて自信を保っている。

 「午後11時」が気になる夜に、2時間46分で試合を片付けた。毎試合、W杯を生でテレビ観戦している岡田監督も「早いな」と時計を見つめてニンマリ。木佐貫の好投は、いろいろな意味で大きかった。

 [2010年6月30日12時3分

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