プロ野球新記録いける!

 阪神85年日本一の立役者で、シーズン54本塁打の球団記録を持つランディ・バース氏(56)が、クレイグ・ブラゼル内野手(30)の年間56本塁打に太鼓判を押した。5日、東京都内で「サントリー

 ザ・プレミアム・モルツ

 ドリームマッチ2010」に出場。王ら3人が持つシーズン最多55本塁打の記録更新について「十分可能でしょう」と断言。自身の経験を踏まえて「四球攻め」対策も披露した。

 バース氏が、ブラゼルの新記録樹立に太鼓判を押した。72試合で28本塁打を放った同じ左打者の後輩に「今の時点で28本はすばらしい。この先のゲーム数を考えればいい。(記録更新は)十分に可能でしょう」。単純計算で年間56本塁打という現在のペースを維持し、金字塔を打ち立てる姿を思い浮かべた。

 バース氏は、4日の巨人戦を含めて今季2試合をテレビ観戦。阪神2年目のブラゼルについて「非常にスタンスがいい。正面に打ち返す打球がものすごく強い。非常に力強く危険なバッター」と分析。自身が持つ54発の球団記録、さらに王、ローズ、カブレラが記録したシーズン最多55本塁打も塗り替えると予想した。

 自身の経験も踏まえてアドバイスも送った。記録がかかるシーズン終盤は相手から勝負を避けられる場面も出てくる。「私も経験した。四球、四球、四球…。打者ができるのは耐えること。どこかで勝負する場面がある。そのタイミングを逃さない。非常に苦しいかもしれないが、スラッガーの使命」と忍耐を求めた。

 快挙達成の暁には、前球団記録保持者として表彰式への出席に意欲を見せた。「もし呼んでもらえるなら、ぜひやりたい。とてもハッピーなことさ」とバース氏。「ひとつ言えることは焦らないこと。本塁打を打ちにいかないでバットに当てること。それを続ければいい。彼が新記録を出せばチームは優勝するだろう。(元同僚だった)真弓さんにも喜ばしいことだ」と期待していた。

 [2010年7月6日11時25分

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