ロッテは28日、入団テストを行っていた藪恵壹投手(41=元ジャイアンツ)の獲得を見送ったと発表した。前日まで2日間のテスト内容を総合的に判断し決めたという。石川運営本部長は「春先なら問題なかったが、残り五十何試合という段階で、二の足を踏んだ」と説明した。初日は最速146キロの速球を披露したが、2日目は連投のテストということが藪に伝わっておらず、軽めの投球で136キロどまりだったことが、連投は無理という判断材料になってしまうなど、不運もあったようだ。

 ロッテの獲得見送りを受け、古巣の阪神は、藪が現役引退を決断した場合に球団フロント入りを打診する可能性があることが分かった。選手として獲得に動くことはないが、球団首脳は「野球に対する考え方がしっかりしている」と評価。メジャー経験を生かした渉外役や将来的にはコーチ業など幅広い役割を任せられる人物とみている。

 [2010年7月29日7時54分

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