日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)がカード初戦で起用される、巻き返し策のローテーションが内定した。29日オリックス戦で1回途中で降雨ノーゲームとなって一夜明けた30日、今後の方針が決定。早期登板も可能だったが、次回先発は8月6日楽天戦(札幌ドーム)が濃厚。その後も中6日で、重要な3連戦の初戦で登板する可能性が高くなった。

 残り48試合の戦いを見据え、梨田監督はあえて焦らず、見送った。「トレーナーとも話をしたけれど、調整的に難しい」と理由を説明した。前夜はわずか15球しか投げておらず、強行すれば8月1日西武戦(帯広)、同月3日からのソフトバンク2連戦(旭川)での登板も現実的だったが、回避。デーゲームと比べ調整しやすいナイターの金曜日に固定して中6日で、今季終了まで乗り切るプランを選択した。

 昨季の苦い経験を生かす形になった。蓄積疲労が主な要因で、シーズン終盤にコンディション不良で約1カ月半も長期離脱。今季は6月に1度、右ひざの状態が悪く登板回避したが、ここまで順調に任務を遂行。今回の帯広にも帯同せず、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で次回登板へ向けて調整。移動などの負担を軽減する最善策をとるなど、細心の注意を払っている。

 ダルビッシュは今季は残り8試合の登板が見込まれる。大きな戦力ダウンを避け、万全の状態で投入するため、まずは一手を打った格好になった。

 [2010年7月31日10時34分

 紙面から]ソーシャルブックマーク