岡田オリ赤星氏獲り 昨年引退も「宝」
オリックスが昨季限りで現役を引退した元阪神の赤星憲広氏(34=野球評論家)の獲得を前提とした調査に乗り出すことが30日、分かった。中心性脊髄(せきずい)損傷でプレーをあきらめた同氏だが、現在はトレーニングを継続している。球団首脳は「情報を集めたい。球界、関西の宝です」と慎重に可能性を探ることになった。
慎重ながら大胆な来季プランが持ち上がった。盗塁王に5度輝いた赤星氏の現役復帰の可能性を古巣阪神ではなく、同じ関西に本拠地をおくオリックスが探り始めた。球団首脳は「いい“選手”だし、情報を集めたい。球界、関西の宝ですから。もちろんプレーする大前提として医者の許可は必要でしょう」と真顔で話した。衝撃の引退から9カ月がたとうとする今、指導者でなく選手として関心を示した。
赤星氏は昨年9月12日横浜戦のダイビングキャッチで「中心性脊髄損傷」という重傷を負った。激しい首痛に苦しみ、医師からは「今度痛めたら不随や最悪、生命の危機もある」とまで言われた。プロ選手としてトップフォームに回復するのは困難と判断し、断腸の思いでユニホームを脱いだ。
今季は野球評論家として活動しながらトレーニングを続行。イベントで現役復帰の思いを口にしたこともある。症状が回復したとの情報もオリックス球団に伝わっていることから、情報収集に動くことになった。今年2月の高知キャンプでは岡田監督が昼食のうどんを“ギャラ”代わりに赤星氏に即席の盗塁教室を依頼し、選手たちにアドバイスをしてもらった縁もある。
ただし、赤星氏は任意引退しており、現役復帰する場合は引退当時に所属していた阪神の許可なくしては現役復帰できない。阪神も苦渋の決断で本人に引退を勧めた経緯もある。仮にオリックスが調査の結果、獲得に乗り出す方針を固めても、阪神の了承なくては交渉のテーブルに着けない。
オリックスが赤星氏に対して強い関心を示す理由もある。豊富な経験と、チームリーダーになれる人間性、何よりその盗塁技術は、来季以降に向けてほしいところ。今季チーム盗塁はリーグ最多ソフトバンクの135の約5分の1となる26と雲泥の差がある。赤星氏が加入すればチームの相乗効果は計り知れない。障害をクリアし、獲得へのGOサインが出ればかつての指揮官、岡田監督の直接出馬も考えられる。オリックス赤星誕生の日は来るか。
[2010年8月31日8時45分 紙面から]
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