<日本シリーズ:ロッテ7-1中日>◇第3戦◇2日◇千葉マリン
ライトスタンドが揺れた。ロッテの4番サブロー外野手(34)が同点適時打を放った時だった。1点を追う3回2死二塁。ポストシーズンに入って絶不調だった男が、山井のシュートを詰まりながらも中前へ運び、一塁ベース上で思わず手を挙げた。「自分の中で最高の打撃ができたわ。とにかくつなぐ気持ち。変化球が入っていなかったので真っすぐ系を狙っていた」と、ようやく笑みがこぼれた。
4試合ぶり適時打だった。クライマックスシリーズでは合計8試合でわずか3安打に終わり、どん底を味わった。レギュラーシーズン後半から腰を痛めていたことも影響したが、弱音は一切吐かなかった。「これ以上悪くなることはない」と開き直った。さらに、この日はバットも変えた。「最近バットが振れていないから、いつも使っている930グラムから910グラムにした。本当は重い方がいいんだけど」という苦渋の決断が、功を奏した。
今年から就任した金森打撃コーチの「詰まってもいいから腕を押し込め」という打撃理論の下、詰まることを恐れずに振り切る打撃を実践している。1打席目にバットを折りながらも中前へ運んだ打撃はまさに真骨頂だった。「久々のマリンはええなあ!
ここに来ると打てそうな気がする」と頼もしく復活宣言した。【鳥谷越直子】
[2010年11月3日8時59分
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