巨人が異例の“冬季キャンプ”を計画していることが24日、分かった。育成選手の希望者を対象に、12月上旬から約3週間、川崎市のジャイアンツ球場で行うことが決まった。球団がオフシーズン期間(12月1日から翌年1月31日まで)に支配下選手を指導することは原則的に禁じられているが、育成選手はこれに当てはまらない。画期的なプランを実行に移し、育成力をさらに強化する。

 新人を含めて23人と12球団で最も多い育成選手を抱えている巨人にとって、オフの「練習環境格差」が悩みの1つだった。支配下選手は、個人トレーナーと契約したり温暖な海外に場所を移すなどしてレベルアップに取り組む。しかし、月給20万円の育成選手の多くは自主トレのために満足な自己投資ができないのが現実。育成契約からの“ジャパニーズドリーム”を夢見る尾藤竜一投手は「チャンスだと思うので、しっかり頑張りたい。少しでも、1軍の選手と差を埋められるようにやっていきたいです」と目を輝かせた。

 清武球団代表は「すでにオフの練習計画を立てている育成選手もいるので、全員ではなく、希望者を集めてということになるでしょう」と話し、今秋の育成ドラフトで入団した選手からも参加希望が届いていることを明かした。合同練習には2軍コーチも日替わりで参加予定。川相2軍監督は「(育成選手は)1軍の選手が休んでいる間にやらないと追いつけないですから。練習メニューも含めて今練っているところです」と、バックアップを約束した。

 [2010年11月25日7時41分

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