聖地を赤く染めろ!

 阪神が、マット・マートン外野手(29)にちなんだ真っ赤なタオルマフラーの製作を検討していることが16日、分かった。阪神2年目を迎える214安打男のレッドヘアにちなむもの。甲子園では歌とメガホンの応援が主流だが、マートンの打席で“赤毛マフラー”を一斉に掲げれば、スタジアムの一体感もアップする。

 異例の「赤毛タオルマフラー」が、聖地の応援風景を変える。球団営業部は、来季2年目を迎えるマートンのオリジナルグッズを検討。代名詞のレッドヘアをモチーフにしたタオルマフラーが候補になっている。

 球団関係者は「彼は赤毛がトレードマークですから、真っ赤なタオルマフラーを考えています。赤は現在の球団グッズの中にはない色なので、加えるのはいいことです」と明かした。

 阪神はタテジマのユニホームのためにグッズも黒、黄、白がベース。真っ赤なグッズが完成すれば、インパクトは絶大だ。マートンは米国カブス時代に赤毛のカツラをかぶって応援するファンも出たほど、特徴的なレッドヘアの持ち主でもある。同関係者は「例えば、ファンの方がマートンの打席の前に真っ赤なマフラーを掲げてもらうなどのアクションが起これば、球場全体に一体感も出てくると思います」。

 タオルマフラーを使った応援はサッカーなどで多く見られる。野球界でもロッテ、巨人などが取り入れている。阪神では歌とメガホンで選手を応援することが一般的だが、マートンの打席でスタジアムが赤く染まれば、新しい名物になる。

 球団の発案は、マートン人気の高さゆえだ。来日1年目でプロ野球新記録の年間214安打を樹立。球団は10月に限定214個で「メモリアル・フォトパネル」を発売。1万5750円の高額商品だったが、完売した。営業部関係者が「記念グッズはこれまでも発売したが、すべて売れるのは珍しいこと」と驚く売れ行き。不振ならば退団のリスクもある外国人選手としては、異例のオリジナルグッズ製作の運びとなった。

 「赤毛タオルマフラー」以外にも、名言Tシャツ作製プランも浮上。お立ち台で繰り返す「カミサマはワタシのチカラです」という言葉をプリントする。米フロリダ生まれの助っ人にして日本語のTシャツが検討されることも珍しい例だ。

 球団関係者は「マートン人気にあやかりたいです」。今季同様の活躍が期待される2年目。スタジアムが赤く染まるほどの応援ならば、まじめ助っ人のハートに響くことは間違いない。

 [2010年12月17日10時58分

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