野球選手も顔が命です。ヤクルト宮本慎也内野手(40)が横浜市立瀬谷第二小学校で18日、相川、村田打撃投手とともに野球教室を開催した。来年1月に愛媛・松山で若手を率いて自主トレを行うチーム最年長リーダーは、後輩選手に求める要素に表情を挙げた。

 宮本

 ポーッとしてる顔のやつはダメ。荒木や飯原は、ちょっとポーッとしてるんだよな。ちゃんとしてるやつは、キリッとしてる。チームのためになるように、自主トレでも言っていくつもりです。

 グラウンドで戦うプロとして、常に覇気をみなぎらせた表情を求めた。

 かつて遊撃のレギュラーを張った名手として、後継者育成への思いが強い。「特に二遊間は、チームにとって心臓で大事なところ。みんなに信頼されなきゃいけない。石川がヒゲ、茶髪禁止と言ってたけど、二遊間は絶対に禁止。(二塁)田中も(髪が)少し茶色いんだよな…」。飯原らに加え、遊撃レギュラー候補の荒木も新たに松山での自主トレメンバーに加わる。野球人としての姿勢をたたき込むつもりだ。

 成功例がある。今季、リーグ3位から日本一にまで上り詰めたロッテは、長髪を切り落とし、リーダーとしての自覚が芽生えた西岡と、りりしい顔つきの井口が二遊間を守った。宮本の「表情論」を裏付けている。顔が命なのは人形だけではない。ベテランが若手の顔の引き締めに力を注ぐ。【由本裕貴】

 [2010年12月19日9時28分

 紙面から]ソーシャルブックマーク