阪神が来春に沖縄で１、２軍合同キャンプを行う可能性が７日、浮上した。南信男球団社長（５６）が２月中に２軍キャンプ候補地の沖縄・金武（きん）町を視察する計画があることが判明。同町は新球場を建設中で、今秋には、甲子園と同じ土と芝生を使用した“沖縄の聖地”が完成する予定となっている。

　阪神は０１年以降、大半の期間を１、２軍分離で練習してきたが、特に現在の沖縄－高知・安芸は遠すぎて、入れ替えなどの点で機動力を欠く。１軍キャンプ地の宜野座村から車で１０分以内の金武町に２軍が移れば、さまざまな問題は解消される。球団幹部は「他のチームが使うなら、うちが使いたい。１、２軍合同でキャンプをスタートさせるのは理想的」と前向きだ。

　金武町の新球場について、町関係者は「沖縄でも甲子園の雰囲気を持った球場をつくりたかった」と話す。サイズは両翼１００メートル、中堅１２２メートルで、黒土と天然芝は甲子園と全く同じ種類のものを使用。本拠地と同じ環境となれば、１軍を目指す若虎には、申し分のない鍛錬の場となるはずだ。

　３月までにグラウンド部分が完成。その後、電光掲示板などの建設が始まり、全体の完成は今秋がメド。阪神以外にもプロ、アマ、国内外を問わず、金武町への問い合わせは多いという。阪神としては６５年から継続利用する安芸から撤退の考えはない。例年通りの２次キャンプ制になるが、来春にも、沖縄で１、２軍合同キャンプが実現しそうだ。

　［2011年1月8日7時35分

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