阪神城島健司捕手(34)が、2軍安芸キャンプ初日の2月1日にジョギングを解禁する。吉田康夫バッテリーコーチ(49)が24日、見通しを示した。城島が契約するナイキ社は、左膝への衝撃を抑える特注の衝撃吸収パッド開発のため、技術者を現地派遣する方針。万全のサポートを受け、復活ロードを走り始める。

 肌寒い高知・安芸で、初日から復活の第1歩を記す。城島が「球界の正月」と言われる2・1に走る。この日、甲子園クラブハウスを訪れた吉田バッテリーコーチが、城島のリハビリメニューの見通しを示した。

 吉田コーチ

 城島は2月1日からジョギングするという話だ。本人とトレーナー(が話し合った上で)のメニューでね。

 城島は昨年11月に左膝手術を受けた。これまで自力歩行や室内トレーニングは行っていたが、ランニングは回避していた。「開幕に間に合うリハビリをこなしている」と話したが、22日のコーチ会議では2軍・安芸スタートが決定。ただ、手術直後の全治6カ月の見立てを上回る回復ぶりに、リハビリプラン再考が検討されていた。2・1ジョギング解禁は、当初の予定からの前進を示している。

 3・25開幕を目指して、リハビリを続ける。ランニングをこなせば、次の焦点は膝の曲げ伸ばし=屈伸。捕手として絶対に必要であると同時に、膝に負担がかかる動作だ。

 城島の負荷を減らすために周囲も全力でサポートする。この日、用具メーカーのナイキ社が技術スタッフをキャンプ地・安芸に派遣することが判明した。同社はしゃがんだ状態での負担軽減のため両足ふくらはぎにつける衝撃吸収用パッドを開発する方針だった。よりよいものを作るため、異例の技術者派遣を決めた。

 同関係者が説明する。

 「通常は担当者が選手の要望を聞いて、技術者に伝えます。しかし今回は技術者も安芸に行きます。直接聞く方が城島選手の希望を実現できると思います」。

 城島が使用する同社のレガースは特注品だが、さらに改良する。同社関係者はすでに1月中旬に長崎・佐世保を訪問して、城島の状態を確認している。スペシャルサポート態勢で、早期復帰を支える構えだ。

 城島は「目指すところは全試合全イニングだと思います。ただ無理をして早くではなく万全で」と話している。2月1日のジョキング開始から、常に上昇カーブを描けるように-。周囲もバックアップ態勢を敷く。

 [2011年1月25日11時10分

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