ソフトバンク小久保裕紀内野手(39)が今季「リカバリーデー」を設定する新たな調整法を取り入れた。練習オフの4日、向かったのは宿舎に隣接するプール。プールで筋肉をほぐした後、ストレッチに約2時間汗を流した。

 「ストレッチデー。去年はトレーニングばかりで(6月に)パンクしたからな。食事、休息、トレーニング。この3つがそろえば体はできる。向こう(大リーグ)では週に2日、リカバリーデーがある」。

 プロ18年目は疲労回復や故障予防を目的に、筋力トレではなくストレッチを繰り返す日を設定するというのだ。シーズンでも、動体視力トレやイメージトレを行っているオフの日やオフ前日に、リカバリー中心のトレーニングメニューを加える方向だ。

 きっかけは昨年6月、首から左肩を痛め、1カ月の離脱を経験したこと。それまでは意外にも本格的なストレッチを行ったことがなかった。ストレッチの重要性を知り、昨年途中に福岡市内の自宅にバランスポールを準備。今季は1年間通して週1~2日のリカバリーデーを設けるのだ。

 体のケアは食事面にも及んでいる。3日はアルコールをたしなんだが、オフ前夜以外は断酒生活をスタートさせた。最近ではバーでウイスキーを飲む時間を大切にしていたスラッガーにとって、1シーズン禁酒した07年以来の取り組み。10月に40歳を迎える今季への意気込みがうかがえる。

 「お酒を飲むのは基本的にオフの前の日だけ」。

 グラウンドでは軸回転を意識し、ヤンキースの主砲Aロッドも使用する短尺バットでのロングティーを導入した。ホークスを率いる主将が、戦闘態勢を整えつつある。【松井周治】

 [2011年2月5日11時10分

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