広島の新外国人チャッド・トレーシー内野手(30=マーリンズ)が沖縄キャンプ休日の4日、日本での活躍を約束した。日刊スポーツのインタビューにこたえた。得点力不足に泣いたチームの起爆剤となるべく、本塁打はもちろん、好機に確実な打撃を披露し、打点を稼ぐ気構え。メジャー79発男が救世主になる。

 -第1クールが終わった。今のコンディションは

 トレーシー

 追い込んだし、疲れもたまっている。ただ体のキレも出てきているし、日本での初めてのキャンプだけど順調にきていると思うよ。打撃の調子も上がってきた。

 -日本のキャンプをこなして驚いた

 トレーシー

 そういうことはないけど、アメリカとの違いといえば、日本はやはり練習時間が長いし、メニューも多く、練習をたくさんするね。

 -メジャーでレギュラーを張ったこともある選手が日本行きを決断するのは容易ではない

 トレーシー

 何もちゅうちょすることはなかった。広島からのオファーは一番いい機会だと思った。もしもアメリカに残ったら、マイナーから始めてメジャーを目指すことになっただろうけど、日本行きで(試合に出る)機会を与えられたと思う。今が最もいいタイミングじゃないかな。

 -野球を始めたのはいつ

 トレーシー

 きちんとチームに入ってプレーしたのは4歳のとき。野球のほかには(アメリカン)フットボールやバスケットボール、水泳もやった。いろいろなスポーツ経験が野球に生きていると思う。フットボールではタフネス、バスケではジャンプ力、水泳で肩が強くなったかも。

 -打撃スタイルは

 トレーシー

 ボールに素直にコンタクトして、全方向へ打てるようにすること。転がせば何かが起こるからね。強みはランナーをかえす打撃。得点圏などで状況に応じた打撃ができれば打点もあげられるはずだよ。

 -長打力も期待

 トレーシー

 打点をあげる方法は本塁打だけじゃない。もちろん打てればいいがチームが勝つことが最終的な目的。どういう形であれ点を取れればいい。

 -日本の投手の印象は

 トレーシー

 斉藤(ブルワーズ)や黒田(ドジャース)とは対戦したことがある。(他の日本人投手も)VTRで見たけど、いい球を投げる。打席で生きた球を見て対応したい。

 -日本で成功できる自信は

 トレーシー

 もちろんあるよ。シーズンが始まるのが待ち遠しいね。(聞き手・高垣誠)

 [2011年2月5日10時30分

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